今回お部屋を提供していただいたのは、光が丘団地にお住まいの原さん(男性・60歳)です。原さんは奥様と住んでいて、ご夫婦のお宅への宿泊は初の試みとなっています!
今回も、このレポート更新を担当しております、大友(写真右)が体験してきました!
というわけで、ご夫婦が住むお宅に若者1人が、1泊2日のシェアハウス
体験です!!
今回は、どんな発見があるのでしょうか??
【1日目】
AM 11:00 体験スタート!
原さんのお宅に到着し、1泊2日の体験スタート!体験中は、お孫さんが遊びにきたとき用の空き部屋をお借りすることになりました。
PM 0:00 昼食
出身地や家族構成のことなど、お互いに自己紹介をしながら、奥様の手料理をごちそうになりました。
たらこスパゲティがおいしかったです!
PM 1:00 近所の公園へ
原さんと僕の2人で、近所の公園をおさんぽ。
この日は偶然イベントが開催されていたので、2人でブースをみてまわりました。
PM 3:00 すこし昼寝
帰宅後、あまりの陽気の良さに、部屋に戻りすこし昼寝。
体験中でも、それぞれの時間を持てるように気をつけています。
PM 3:30 TVの配線をつなぐ
起きてリビングに行き、「なにかお手伝いできることはないでしょうか?」と訊くとTVの配線をお願いされました。
「ウチは夫婦そろって機械オンチだから」とのことでしたが、ケーブルとプラグを壁に差すだけの簡単すぎる作業に、「僕に気を遣わせまいと、わざわざ仕事を用意してくれたのか」「逆に気を遣わせてしまったのではないか」と、余計な心配をしてしまいました。(ただの深読みだとは思います)
PM 7:00 3人でカラオケへ
夕食前に3人で近所のカラオケボックスへ。
違う世代の人とカラオケに行くと、曲のレパートリーが広がります。
PM 9:00 夕食
帰宅し夕食、というより晩酌。
カラオケでも飲んだのですが、この後も夜中まで飲み続けました。
AM 0:00 就寝
【2日目】
AM 7:00 起床
普段よりも健康的な生活を送れている気がします。
AM 9:00 朝食
AM 10:00 公園をジョギング
原さんと奥様と3人で近所の公園をジョギング。
やはり、普段よりも健康的な生活を送れています。
PM 1:00 箱をつくる
家に戻り、お手伝いの第2弾。収納用の箱づくりをお願いされました。工作は得意分野だったので、今度こそはお役に立てた気がしました。
PM 2:00 昼食
PM 3:00 体験終了
さて、ここからは気づいたことをまとめていきます。
今回は、印象に残った原さんの発言を3つとりあげて、考察していきます。
「僕たちは、高齢者じゃないから」
これは、体験開始早々に言われた言葉です。
本企画の「高齢者のお宅に若者が泊まったらなにが起きるか?」というコンセプトに対しておっしゃていたのですが、これにはすこし意外でした。というのも、僕の中ではなんとなく「高齢者=60歳以上」ぐらいの想定でいたからです。
原さん(60歳)はまだまだ現役で働いていて、たしかに「高齢者」と呼ぶには違和感があるかもしれません。
年齢で「ここから先は高齢者」とくくるのは簡単ですが、ひとりひとりの顔を想像することを、おろそかにしてしまいそうになります。
とはいえ、年齢による肉体やライフスタイルの傾向は当然あるはず。
なので、これからは「60歳です」と聞いたときに「60歳とはこういうもの」と決めつけるのではなく、60歳ぐらいの知り合いをいっぱい想像できるようになろうと思いました。
そうすることで、ひとりひとりの顔を想像しながら、年齢による傾向も把握できるのではないでしょうか。
「君がいたから来れたよ」
近所の公園のイベントに訪れてのひとこと。ここの公園では、よくイベントが開催されているらしいのですが、原さんは初めて参加したとのことでした。
近所すぎてなかなか行きづらいという感覚は、よくわかります。東京出身の人が、東京タワーになかなか行かないのと同じ現象でしょうか。そういうところって、なにかきっかけがないと足を踏み入れづらいものですよね。
今回のケースで言うと、僕がお泊まりに行ったことで、原さんが公園のイベントに行くことになったのは確かです。結果的に、原さんもイベントをとても楽しんでらっしゃるように見えました。
難しいことばをつかうのなら、『外的要因(若者)が介入したことで、日常が再編集された』ということでしょうか。
もしもシェアハウスが実現したら、もともと住んでいた街であっても違って見えてくることになると思います。
シェアハウスほどの大きな変化ではなくとも、日常生活が違って見えてくるきっかけを積極的に取り入れる工夫が、日々を楽しく過ごすためのポイントなのかもしれませんね。
「泊まってくれて、ありがとう!」
帰りは、駅までお見送りにきてくださった原さん。別れ際にはなんども「ありがとう」と言ってくださいました。
「ありがとう」を言うべきなのは、どう考えても泊めていただいた僕の方なので、「泊まってくれて、ありがとう」と言われ、不思議な感覚になりました。
これまでの方も含め、体験を終えたあとはみなさん「また遊びにきてね」と言ってくださいます。
もともとは「シェアハウスの体験板」として調査目的ではじまったこの企画ですが、3回目を終えて、新しい効果を生み出しているのかもしれないという予感を持つようになってきました。
それは「部屋提供者に、楽しい時間を提供する」という効果です。
僕としては、単なる楽しさに加え、毎回新しい発見ができてとても興味深く感じています。
楽しい時間を過ごしながら、異世代交流の新しい可能性を探求していくシェアハウス体験を、今後も継続していきたいと思います。
さて、3回目を終えて、新しい役割を担いつつある「シェアハウス体験」。
これまでをふり返って、シェアハウスプロジェクトのゴールは「シェアハウス」ではなく「近所を楽しくする共助の関係性」にあることを再確認しました。
異世代シェアハウスはあくまで手段のひとつだということを忘れずに、活動を続けていきたいと思います。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました!
ご意見・ご感想など、お待ちしております!